Bug #6701
Updated by nobu (Nobuyoshi Nakada) over 9 years ago
# =begin = 概要 `/#{expr}/o` は,`expr` /#{expr}/o は,expr はたかだか一回しか実行されない,後から評価したときは `expr` の評価値(を用いた正規表現)が返されるという意味になります.しかし,`expr` expr の評価値(を用いた正規表現)が返されるという意味になります.しかし,expr 中で例外などで大域脱出が発生し,再度評価しようとすると,まだ `expr` expr は実行中であると認識されるため,ブロックします. # = 現象 次のようなコードが止まりません. ~~~ruby 2.times{ catch(:escape){ p:before r = /#{throw :escape}/o # まだ,1度目の処理が終わってないとみなされているため, # 2回目に実行しようとすると,その1度目の終了を待つ # (もちろん,1度目は throw によって cancel されている→デッドロック) p:after } } ~~~ スレッドを絡めるとこんな感じです. ~~~ruby (1..2).map{ Thread.new{ begin r = /#{raise}/o # あるスレッドが実行しようとするが,例外でキャンセルされる # 別のスレッドは,キャンセルされた実行の終了を待つ # (もちろん,終わるわけがないのでデッドロック) rescue p :raised ensure p :exit end } }.each{|t| t.join} ~~~ # = 修正案 `expr` expr が例外でキャンセルされたら,ちゃんと「未実行状態」に戻して,待ってるスレッドがいればそのスレッドが `expr` expr をやり直すべきではないかと思います.具体的には,ちゃんと `ensure` ensure 的な処理を入れる様に改造します. 特に何も意見がなければ,2.0 はこの方針で直します. 1.9 は,もうこのまま,でしょうか.これまで文句が来たことが無いので,誰も `/#{expr}/o` /#{expr}/o なんて使ってないってことですかね. 別の選択肢として,例外で抜けたら `expr` expr の評価値を `nil` nil にする,という案もありますが,なぜ `nil` nil なのか,とかあまり説得力のある理由が思いつきません. # = 余談 ところで,これを考えていて,次の様な例が思い当たりました. ~~~ruby def foo r = /#{foo}/o end foo ~~~ これ,どうするべきなんだろう.こんなこと書くな,でしょうか.それとも,deadlock というか,recursive な once なのでエラー,とするのがいいでしょうか(エラーがいい気がするな). ちなみに,1.8 だと問答無用で実行しちゃうようで: ~~~ t.rb:3:in `foo': stack level too deep (SystemStackError) ~~~ =end